Linuxの創始者であるLinus Torvalds氏が11月下旬に来日し、ZDNet Japanの1時間にわたるインタビューに応じた
Linus Torvalds氏Torvalds氏は「イノベーションが起こる場所の変化」について、次のように答えている
「全く別の(時には競合し合う)二つの技術に関係を見出し、一つに組み合わせることで素晴らしい何かが生まれることがある
音楽と小さな電子機器を組み合わせて、携帯型MP3プレイヤーが生まれたようにね
オープンソースの分野でそのようなイノベーションはどこにあるか
たとえば、コンシューマー製品の代表格であるTVとオープンソースを組み合わせて、インターネットアクセス機能を提供してYouTubeを閲覧できるようにする
TVとオープンソースとインターネットを組み合わせるのは、天才の仕事ではない
しかし、元々別のものを一つに統合し、全く新しい何かを作る試みは、非常に明解で重要なステップだ
オープンソースが素晴らしいのは、他の何かと統合しやすい点にある」TVとオープンソースとインターネットの組み合わせというと、容易にGoogle TVを連想できる
その点について聞くと、Google TVについては直接触れず、話を続けた「僕は長年、多くの人々にOSは決して面白いものではないと訴えてきた
OSは、僕のような専門家にこそ面白いもの
僕はハードウェアに近いところで開発するのが好きだし、ハードウェアを隅々までコントロールするのも好きだ
けど、一般の人達がOSを意識すべきとは思わない
OSは完全に不可視の存在にすべき、とさえ思う」「専門家でない(一般消費者のような)人達は、ブラウザやメールクライアント、オフィスツールを使っている
OSが大事だという考えは間違っている
みんなは技術に注意を払ったりしない
関心があるのは、作業や仕事をちゃんと終えられるかどうか」「Linuxが不可視の状態になったら、僕は本当にハッピーだよ
でも、OSは現時点において不可視の存在じゃない
OSはまだそこにある
僕は技術的な細かい部分にまで興味があるけど、多くの場合において、OSは誰からも見えない存在になるべきだと思う」
リーナス・トーバルズ氏「OSは誰からも見えない存在になるべき」 - インタビュー - ZDNet Japan