7. Gawkerはブランディング媒体である
メディアバイイングの担当者なら、効果指標がアテにならないことをよく知っています
経験豊富な担当者なら、CTRは広告効果の指標というより、読者の愚行(迷った末のクリック行動)を表す指標だと考えているかもしれません
しかし、広告代理店のエクセルシート上では、無価値なネットワークに集約された無価値なサイトの中の無価値な広告枠ほど、クリック単価が安くなっています
バナーを買うような広告主でさえも、ダイレクトマーケティングの媒体であるかのように扱ってしまっているんです我々のようなメディアにとっては、これはなんとしても回避しなければならない問題です
クオリティの低い広告と価値のないビジターを獲得するための底辺まっしぐらな競争になんて、参加したくはありませんGawkerでは、すでに我々の広告枠とそうしたコモディティ化した広告ネットワークと切り離しています
ネットワークアドの仕組みは、すでに5年前にやめています
サイトの価値を低くし、我々のブランド価値を下げるものになってしまっていたからです
今日では、我々の売上の大部分が、トップページへ1日1組の広告主限定で表示する「ロードブロック」という枠によるものです
この枠は、広告ネットワークでは満たせないブランディングの機会を提供できるのです専門家は、オンライン広告が価格を押し下げる「無限の在庫」に苦しめられていると言っています
我々のトップページのスポンサード広告は有限です
もしHBOがすぐに決断しなければ、Showtimeがキーとなる秋のTVシーズンにGawkerやJezebelの枠を買い占めることもできます
1日という期間単位で考えると、両方の広告主に対して提供することもできないのです
2004年から2008年にかけて半分に落ちた収益も、今は安定しています我々はこの成功をより深めることができると考えています
前述したように、予定配信されるコンテンツにスポンサーをつけることで、我々は1日に1組の限定広告枠とは別に、いくつかのスペシャルな広告枠をサイト内に設けることができます
それにクライアントは、トップページへの露出と予測可能なトラフィックによって、彼らの広告キャンペーンが適切なコンテンツに合わせて展開されることが分かるので、広告出稿に躊躇することがなくなります
例えば、週刊のエンタメガイドに合わせて、ケーブルTVの番宣ができたり、個人金融のコンテンツと合わせてVISAの新しいクレジットカードの広告がでたりと...このモデルがTVのように聞こえるかもしれませんが、偶然ではありません
ローエンドなオンライン広告にもはや未来はありません
少なくとも、目的のないメディア企業にとっては
我々は編集者と広告主に対して、これまでウェブが上手く利用できていない、つまりTVがうまくやってきたようなやり方で、より大きく魅力的なキャンバスを展開していきたいと考えています【1/4追記】以上の点を鑑みて構築されたGawkerのbeta版サイトは、現在http://beta.gawker.com/より見ることができます
また文章を何点か修正しましたNick Denton(原文/mayumine)
米GIZMODOの運営会社「Gawker」が来年完全リニューアル。これからの時代におけるオンラインメディアの在り方とは何か? : ギズモード・ジャパン