4. ウェブではビジュアルが物を言う
我々はいつもいつも動画に期待しているわけではありませんでした
5倍のコストがかかる場合でも、トラフィックの点では通常の記事よりも2倍ほどの成果しか望めない場合もありました
過去には動画を取り入れる場合、常に「割に合う」というわけではなかったのですしかし、環境は変化してきました
インターネットユーザーは、今や以前では考えられなかったぐらい、高速なPC、そして大きな画面を使っています
YouTubeは動画をどこでもみられるものにし、それに比例するように誰にでも当たり前のものになりました
Facebookによって、動画を知人や友達にシェアするのがずいぶんと簡単になりましたし、スマートフォンやデジタル一眼レフカメラによって、動画製作はプロだけのものではなくなりましたそして、我々自身もより効率的なテクニックを学習してきました
例えば、YoutubeやVimeoに既にアップされているビデオを紹介したり、アプリやゲームをスクリーンキャスト動画で説明したり、高解像度な画像とキャプションを使ってスライドショーを作ったり、TVからマッシュアップ動画を編集したり...
動画を取り入れるのに、より簡単なフォーマットが整ってきたのですかつて我々の強みは文章・テキストにあると考えていました
インターネット動画については、TV関連企業には全くもって敵わないとさえ思っていました
しかし、段々と明らかになってきたことは、従来のメディア企業は、動画においても古い形式に囚われてしまっているということです
カットアンドペーストを覚えるのと同じように、iMovieの使い方にさえ慣れてしまえば、Gawkerのブロガーたちは、従来のメディアをも凌ぐコンテンツを発信することができます「タイミング」というのも重要でした
2005年は、動画が浸透するには少し早すぎる時期でしたただ現在、機は熟しています
新規訪問者数のトップ100の記事のうち半分は、動画やスライドショー、もしくは何らかのビジュアルのマテリアルを伴うものになっていますGawkerの中でもヒットした記事を挙げてみるとわかりますが、トム・クルーズのサイエントロジー傾倒に関するビデオやブレット・ファブレが下半身の写メといやらしい留守電を残したスキャンダル、レッドブックのフォトショップ加工のスキャンダルや新iPhoneのリーク写真などです
全部、音声やビジュアル付きのものです
また、ビジュアル要素がもたらす影響は大きくなるばかりで、我々も急いで対応していく必要があります
新しいレイアウトでは重要なストーリーは、何らかのビジュアル要素、つまりは動画、写真ギャラリー、印象的な写真とともに語られるようになりますコピー自体が強力であれば、テキストグラフィックでうまく見せたりすることもあるでしょう
このビジュアル要素の配置場所を640 x 360ピクセルの枠としています
これは、現在のデザインよりも64%ほども大きく、各ページにおいて、ヘッドライン部分より上の、最も重要な配置にしています
さらにサイト閲覧者は、より高解像度な960 x 540のサイズ、つまり現在の動画標準サイズよりも3.7倍も大きなサイズを試すことができるようになるのも遠くないでしょう
【1/4追記】以上の点を鑑みて構築されたGawkerのbeta版サイトは、現在http://beta.gawker.com/より見ることができます
また文章を何点か修正しました
Nick Denton(原文/mayumine)
米GIZMODOの運営会社「Gawker」が来年完全リニューアル。これからの時代におけるオンラインメディアの在り方とは何か? : ギズモード・ジャパン