「編集カレンダーに沿った展開…週ごとにテーマを与える流れは、全体的な骨組みを作ることが出来ました。来年からは、TV番組表にならい、例えば、金曜3時は個人金融の時間、といった形

6. 編集番組表を使う

2010年の年初に立てた編集カレンダーに沿った展開はある程度成功してきました

週ごとにテーマを与える流れは、全体的な骨組みを作ることが出来、その記事リストのおかげで、以前ではウェブのニュースサイクルの中で消されてしまったトピックスについてもカバーできました
それ以上に、広告代理店が広告を配置するのに魅力的なコンテキストを持ったブランド力を備えさせてくれました

しかし、週ごとのカレンダーは、雑誌の世界では素晴らしくフィットしますが、柔軟性がありません

年初に意欲的に取り入れられたテーマであっても、途中でストーリーが明らかになってしまうと展開が近づくにつれて重荷となり、次第に辛い仕事となってしまいます
オンラインの広告主も先読みが非常に難しく、我々の週テーマと広告主の打つキャンペーンが一致することは殆ど無いのです
そして、こうした1回限りのセクション広告がどれだけ受けるかは予測できるものではありません

通常1日毎に(1つの広告主に対して)限定的に販売されるカスタムアドの組み合わせである、トップページ上の「ロードブロック」という広告枠は、クライアントが厳密に配信設定できるようになっています
また、広告に必要不可欠な閲覧数は、ある程度正確に見積もることができます
というのも、トップページのトラフィックは、中ページのトラフィックよりも一貫性があり、パターンが存在するからです

しかしながら、配信タイミングや時間ごとの読者の気分やコンテンツに合わせて、広告をターゲッティングすることは事実不可能なので、この1日中買い切りできる枠は、GIZMODOのようなトラフィックの高いモンスターサイトでは売り切れ必至なのです

編集カレンダーは、ホリデーシーズンなどのイベントや季節ごとの番組のために用意されています
しかしほとんどのトピックスが、あまり時間に関係なく、雑誌というよりは、むしろTVに近い番組表に組み込まれていきます
例えば、Lifehackerの個人金融に関する記事は、読者と広告主の両方から人気があります
来年からは、例えば、金曜3時は個人金融の時間、といった形でレギュラー化されます

読者は、もちろんいつでも個人金融に関する記事を読むことができます
もしニュースがレギュラータイムでなく、他の日にブレークしたら、前倒しして公開されるでしょう
そしてVISAのような広告主は、記事がいつ投稿され、いつ読まれているかに関わらず、全ての個人金融のコンテンツに絡むスペースを買うことができます

しかし、あくまで予定表に組み込み定期化する狙いは、決められた時間に、その週で最も質のよい個人金融に関するフィーチャー記事をトップページに公開することにあります
その他の関連ストーリーはその時間帯の周辺に散りばめられていきます
これがウェブ版の番組表なのです
そしてTVと同じように時間別にスポンサーを獲得することもできます

例えば、VISAは関連のある枠だけを買うのではなく、Lifehackerの個人金融の時間帯の限定スポンサー枠を買うこともできます
「VISAの提供でお送りします」といえるだけでなく、VISAカードの特長や機能を、逐次的に説明していくストーリーのある広告をサイト内で展開できるのです

広告主へのアピールの一方で、我々は、単独ではサイトを維持できなかったトピックスを再利用することもできます
我々の旅行関連サイトのGridskipperですが、3万ドル(約250万円)を超える編集コストにもかかわらず、月に200万PVに達したことはなかったんです
旅行に関する情報を毎日求める人は少ないものなので
でも、そうした情報って、まさに旅行に行こうとしているときに、欲しいですよね
そうした読者に対して、もし例えば木曜夜に週末旅行のネタを定期的に展開していけば、興味を持って読んでもらえるかもしれません

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【1/4追記】以上の点を鑑みて構築されたGawkerのbeta版サイトは、現在http://beta.gawker.com/より見ることができます

また文章を何点か修正しました

Nick Denton(原文/mayumine)

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