福島第一原発事故により土壌が汚染された影響で、原発から30キロ圏外の福島県飯舘村では爆発から3カ月後も、最高地点では平常時の約400倍の放射線が出続ける可能性のあることが、京都大や広島大などのチームによる現地調査で分かった
この3カ月間の放射線の積算量は、国が避難の目安として検討中の年間20ミリシーベルトを超える値だ
国などの測定でも、汚染は30キロ圏内外で確認されており、今回の調査で汚染地域が不規則に広がっている実態が改めて浮かび上がった
今回の調査では、土壌に含まれる8種類の放射性物質の量を分析し、物質ごとの半減期を考慮して地表の放射線量の推移を求めた
2種類の物質しか公表していない文部科学省の調査より、実態に近い推計ができる
京都大原子炉実験所の今中哲二助教(原子力工学)や広島大の遠藤暁准教授(放射線物理学)らは3月下旬に飯舘村を訪問
村内5カ所で深さ5センチの土を採取し、セシウム137などの濃度を分析した
調査地点は全て30キロ圏外で、道路沿いの集落を選んだ
この結果、1平方メートルあたりセシウム137が約219万~59万ベクレルの高い濃度で確認された
1986年のチェルノブイリ原発事故の際は、セシウム137が55万5千ベクレルを超えた地域は「強制移住」の対象となった
飯舘村の最高の数値は4倍にあたる
再び大量の放射性物質が放出された場合は、さらに上がりかねない
via asahi.com
asahi.com(朝日新聞社):原発30キロ圏外に高汚染地点 3カ月後も最大400倍 - 社会