Darrell Anderson氏は、シャワーを浴びるよりも風呂に入るほうが電気と水の消費量が多いことは以前から知っていた
しかし、米Google社のエンジニアであるAnderson氏は、両者の差を数値で示そうと考えた
そこで彼がそのツールとして選んだのが、『Resource Monitor』だResource Monitorは、米航空宇宙局(NASA)の元エンジニア数人が創設した米Agilewaves社が開発したもので、資源消費量の監視システムだ
価格は1万ドル以上するResource Monitorを使えば、家庭で使用された電気、水道、ガスの消費量に関する大まかなデータを取得し、その情報をもとに二酸化炭素排出量を算出できる
このシステム(上の写真はその一部)は100種類ものセンサーに接続できるため、個々の電気回路などのエネルギー消費量をユーザー自ら測定することが可能だシステムの標準パッケージにはデータを可視化するオプションも含まれているが、Anderson氏は自分の手で分析を行なうことに決め、生データの記録を、Google社のグラフ生成機能『Google Chart API』で図表化した
その結果、Anderson氏宅の光熱費の25%が、芝生の水やりにかかっていることがわかった
また、入浴にかかるエネルギー量の解答も得られた
今やAnderson氏は、「風呂に入るほうがシャワーを浴びるよりもおよそ3倍の光熱費がかかる」と、自信を持って言うことができるこのようなエネルギー消費量の監視システムが、最近、注目を集めつつある
少なくとも、こうしたシステムを販売する企業の数は増えている(たとえば、英Onzo社、米General Electric社など)目に見えないエネルギー消費量を可視化する製品があれば、消費者はエネルギーの消費を控えるだろう、という発想だ
エネルギーの節約はお金の節約に直結する
つまり、地球環境を守りつつ自分の財布も守れるというわけだ
自宅のエネルギー消費を分析できるツール | WIRED VISION