東日本・関東甲信越のあちこちでチェルノブイリを「超える」放射性物質が次々と発見されている
あまりに「基準値を超えている」と言われ続けて、もう誰も驚かなくなっている飛散した放射性物質も大変な量になる
欧州放射線リスク委員会の科学部長バズビー教授は、信じがたい量が放出されているのに事故は過小評価されていると怒っているが、「信じがたい量」というのはどれくらいの量なのか、私たちも少し数字を見てみたい43,200,000,000,000,000ベクレル
まず、何度も改めて確認して欲しいのは、以下の数字である
放射性物質の暫定規制値だ
(「ドイツは8ベクレルで徹底制限
日本は500ベクレルで問題ない」)ドイツの基準
子供4ベクレルまで
大人8ベクレルまで日本の基準
子供200〜500ベクレル
大人200〜500ベクレル日本人はこの数字を見て激怒して、6万人規模のデモまで起こしているが、確かにこれはどうにかしろと叫んでもいい数字である
なぜこのような数字を政府が採用したのかというと、もう日本では4ベクレルだとか8ベクレルだとか言っていると何も食べられない国になってしまっているからである
ここではまず「500ベクレル」という数字を覚えておいて欲しい
それを超えると政府は「危険だ」と言っているではバズビー教授が発表している数字を見てみたい
過小評価されていると言われている福島の原発からどれくらいのベクレルが放出されているのだろうか
分かりやすく「0」を羅列して比較してみたい福島原発から放出されている放射性物質
1時間10,000,000,000,000ベクレル
1ヶ月7,200,000,000,000,000ベクレル
6ヶ月43,200,000,000,000,000ベクレル福島原発が爆発してからすでに、43,200,000,000,000,000ベクレルは放出されたというのである
日本原子力研究開発機構は、さらに海洋への放射能放出総量は以下のような数字になると報告した
これは東京電力が試算していた数字の3倍だということだ海に放出された放射性物質
15,000,000,000,000,000ベクレルもし、あなたがこの数字を見て危機も感じないようであれば、たぶん世の中がよく分かっていないと思うので小学校からやり直した方がいい
私たちは放射性物質を食物の形で取り込んでいく
本当は子供は4ベクレルでも危険だ
大人でも8ベクレルで危険な状態だ
しかし、日本人は突如として500ベクレルまでは大丈夫なことになったしかし、放出されている放射性物質の累計が4京3,200兆ベクレルだということだ
プルトニウムも3,200,000,000ベクレル
私たちはセシウムやヨウ素などが危険だと聞かされている
しかし、飛散している放射性物質は31種類のものがあって、それらの大部分は「測定する機器がないか用意できないので計測していない」のだという事故から半年経っても、まだそんなことを言っているのである
日本はいつから後進国並みになってしまったのだろうか本当は飛散しているすべての放射性物質をきちんと測らないと意味がない
しかし、いつまで経っても政府はそれをしようとはしないセシウムやヨウ素の限っても信じられない場所で信じられない濃度で出てきている
他の放射性物質も、驚くべき場所で見つかることもあるはずだたとえば、プルトニウムはセシウムやヨウ素に比べると実に無視されてきた放射性物質だが、この放射性物質は半減期が2万4065年の超危険な猛毒物質である
人間の寿命を80年だとすると、あなたがプルトニウムを取り込んだら300回生まれ変わっても、まだ放射能がそのままの形で残っているということになる
人間の感覚で言うと、すでに日本は永遠に福島の汚染から逃れられないのである
2011年9月の段階で、そのプルトニウムは以下の量が放出されたと言われている放出された猛毒プルトニウム
3,200,000,000ベクレル飯舘村は福島原発から50キロも離れているが、そこから大量のプルトニウムが検出されていることも分かっている
プルトニウムは微粒子となって東京にも飛んできているこれは「食物から取り込む内部被曝よりも数百倍も危険である」と神戸大学大学院海事科学研究科の山内知也氏は言っている
東京で息をしている人は、みんな他人事ではない話だと思うがどうだろうかプルトニウムが猛毒だと言ったが、その猛毒プルトニウムのさらに300倍も危険だと言われているのがストロンチウムだが、これも飛び散っている
飛び散っている放射性物質
セシウムだの、ヨウ素だの、プルトニウムだの、ストロンチウムだの、私たちにはまったく訳のわからない放射性物質が今でも1時間に10兆ベクレルも飛んでいるこれからも、聞きなれない妙な放射性物質が莫大に飛んだ、累積していると大騒ぎになっていくだろう
東京電力が2011年8月26日に発表した資料では、飛び散っている放射性物質は以下のものだということだ
(関連記事)キセノン
セシウム
ストロンチウム
バリウム
テルル
ルテニウム
ジルコニウム
セリウム
ネプツニウム
プルトニウム
イットリウム
プラセオジム
ネオジム
キュリウム
ヨウ素
アンチモン
モリブデンこんな意味不明の危険物質は私たちはまったく覚えたくも見たくもない
しかし、これから私たちは繰り返し繰り返しこれらの放射性物質の名前を聞かされることになる放射性物質はまったく無味無臭にも関わらず、身体に取り込むと骨から人間の身体を汚染していく
それがガンや白血病や原因不明の脱力感や心臓病や奇形などによって人間を「崩壊」させていく
「原因物質」が身体に取り込まれて抜けないのだから、一度体調を崩して発病すると一生治らない
今、日本に起きているのはそういう事態である
計画的廃止ではなく、計画的再開を検討
政府はセシウムだけを取り上げて「検出されていないから出荷できる」「検出されたが微量だから大丈夫」とあらゆる機会で言い続けている3月19日群馬の水道水から放射性物質
3月25日愛知県のナミ貝から放射性物質
支障はない
問題ない 4月17日札幌でセシウム検出
微量なので問題ない 4月30日母乳から微量の放射性物質
乳児に影響なし 5月19日大阪で微量の放射性物質
健康に影響ない 6月14日大熊町でキュリウム検出
微量で問題ない 6月17日奈良県荒茶からセシウム検出
問題ない 6月30日子供の尿から放射性物質
微量で問題ない 7月16日福島の豚から放射性物質
微量で問題ない 8月27日福島の玄米から放射性物質
微量で問題ない 9月1日原乳から微量の放射性物質
微量で問題ない放射性物質が微量の水を飲み、微量のコメを食べ、微量の肉を食べ、微量のミルクを飲み、微量の空気を吸い、それが基準を超えたらどうなるのか、という疑問は正しい
しかし、もっと考えなければならないのは、微量と言っているのはセシウムだけで、他の30種類の放射性物質はそのときに検査すらしていないことだ
アルファ線を出すプルトニウムは「ほとんど検査されていなかった」し、今でも満足に計測されていない
「計測しないので分からない
分からないから問題ない」というのが東京電力の言い分だ東京電力は事故から1週間経っても、まったくプルトニウムの測定はしておらず、それを3月22日に糾弾されたのは記憶に新しい
未だにその傾向が続いており、「問題ない」「問題ない」「問題ない」と呪文のように繰り返しているが、問題ないと思っているのは東電と政府だけであり、本当はすべての放射性物質が相当な累積になってきているはずだ
今、私たちは見殺しにされている
前にも書いたが、私たちは「このまま黙って政府に従っていると死ぬ」レベルにまで来ているのである
政府も、原発推進派も、みんな「日本のエネルギー戦略が」「核抑止が」「電力供給が」とあれこれ理由をつけて原発の再開を計画している
計画的廃止ではなく、計画的再開を検討しているのである
これは政府による国民虐殺だと言ってもいい
踏みにじられようとしているのは、あなたと、あなたの家族だ
4京3,200兆ベクレルが飛び散り、1.5京ベクレルが海洋流出