「選ばれるプロフェッショナル ― クライアントが本当に求めていること」ジャグディシュ・N・シース、アンドリュー・ソーベル(2009)
クライアントを持つプロフェッショナルには…専門領域より優先される重要な仕事がある…
真にクライアントのためになることをする
…知識を持っていて、手法が使えるだけでは、大した価値がない
…深い洞察が提供できること
…共感的にふるまうこと
…協働すること
結果として大きな成果に導けること
明日死ぬかのように生き、永遠に生きるかのように学ぶ(トマス・モア)
プロフェッショナルは、意味のない議論を避け、真に重大な問題に集中させてくれる
…適切なタイミングで的を射た質問を投げ…対話を通じて解決に導いてくれる
…良きアドバイザーは、単一の解決策を提示するのではなく…問題を統合していくことに優れている
…大局的な視点を持っている
…なにより…元気を与えてくれる(レイ・スミス、ベル・アトランティック元会長/CEO)
ケリーが際立っているのは…
本物の深い信念…
クライアントに対する寛容でリラックスした態度…
相手への共感…
話を聞く力…
鮮明に将来像を描くことができる…点だ
具体的なアイデアや解決策を示してくれることもあるが、たいていの場合…
解決策を見つける手助けをしてくれる(ウィン・ビショフ、シュローダーCEO)
貪欲に学び続ける
いかに人の話を聞くかを知っている
客観性や主体性と無私無欲とを両立させる
経験により培われた価値観から生まれる深い信念を持っている
誠実さと思慮の深さによって信頼を築くことができる
障害
提供側の専門特化
専門技術の自動化、汎用品化
提供側のステレオタイプ化
深い ⇒ 広い知識がある
一方的に話す ⇒ 聞き上手である
答えを出す ⇒ 良い質問ができる
コントロール ⇒ 協働する
専門性 ⇒ 洞察を提供する
分析 ⇒ 大局的な考えを示す
無私 クライアントへの集中
自立 尊敬の源泉
共感力 サインを読む…心で聞く
…興味を持つ
…学習する
…謙虚である
統合力
判断力
信念
誠実さ
自らを塵のようなものだと謙遜せよ
そうすれば真実が見えてくる(マハトマ・ガンジー)
人に会う場合…3分の1は何を話すか
…3分の2は何を言おうとしているか…に使う(リンカーン)
学ぶ構えがあれば、教える者は現れる
ドラッカーは問題の答えを考えさせるだけではなく、その理由まで考えさせる(ウォルター・リストン)
おもちゃを扱うように、アイデアを扱う
いじくり回し、さまざまな視点から眺める
予想される未来から逆算する
× 競合がこの先2年で…我々を抜く可能性はどれくらいあるだろうか…としたら、どのような理由が考えられるか
○ 2年後を想定しよう…競合が…我々を抜いている…どうしてそうなったのか…経緯と理由を説明せよ
影響を与えたいなら信念を持つことだ
毅然と…意見を言うことが、絶対に必要だからだ
自分の主張に臆病なら、あなたは無力だ
信念は人格の3側面に根ざす
1 特定の個人的体験
2 心情と価値観
3 使命感
信念とは、自分自身への信頼であり、自分の能力への信頼である
自分が何を支持するかを知ることである
人のアイデンティティは他の人の存在によってしか完全には定義できない…
個人は、他人と相互に関係する網目の中に存在している…
完全な人間になるとは、他人の一分になることであり、彼らと一部を共有することである(エリオット・リチャードソン)
語るときには、明快で厳密に表現されなければならない
意味のはっきりしない言葉が浮かんだ瞬間…
それが間違ったものか口先だけのものに違いないとみなす(メッテルニヒ)
誠実さとは…信念に従った行動
信頼とは感情を扱う銀行口座(スティーヴン・コヴィー)
人柄…は、ささいな瞬間に形成される(フィリップス・ブルックス)
道徳は後味のいいもの、不道徳は後味の悪いもの(ヘミングウェイ)
誠実、信頼、倫理に関する問題はどんなものでも致命的な欠陥だ(レベッカ・グェルラ)
信頼を裏切ったときにの対処
間違いを認める
言い訳をしない
埋め合わせをする
対策を話す
忠告は、忘れていたことを思い出してもらうかのようにすべきである
わからなかった答えを出したかのようにふるまってはいけない(バルタザール・グラシアン)
私は砂の数を知っている
海の広さも知っている
私は口の聞けない者を理解し、話をしない者の声を聞く(アポロ神殿の巫女)
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真のプロフェッショナルを再認識させてくれる本
おとぎの国のコンサルタント
これからのプロフェッショナルは、洞察と共感と協働が求められる。