■ ビンラディン容疑者を殺害=米同時テロを首謀-オバマ大統領が発表 (時事通信)オバマ米大統領は1日、2001年9月11日の米同時テロ事件の首謀者で国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者を軍事作戦で殺害したとホワイトハウスで発表した奇しくも今年は、「9.11」から10年目の年にあたります
大統領は、同容疑者殺害によって「正義は成し遂げられた」と宣言した
オバマ大統領は、パキスタン国内でビンラディン容疑者が潜伏していた建物を1日に急襲し、銃撃戦の上、同容疑者を殺害したことを明らかにした
CNNテレビによると、同容疑者はイスラマバード郊外で殺害された
正直な話、彼一人の死亡によって何かが大きく変わると期待することは難しいですが、一応の区切りとして今回の一件は記憶されることになるでしょう
ところでこのニュース、ホワイトハウスから公式な声明が発表される前に、Twitter上でリークが行われていたとのこと
New York Times紙の記事、並びにThe Atlantic誌の記事を総合すると、以下のような流れだったようです:ちなみにオバマ大統領の演説については、既にホワイトハウスから公式の映像がYouTubeにアップされています:
- 東部標準時の5月1日午後9時47分(日本時間だと5月2日午前10時47分)、オバマ大統領が午後10時30分から記者会見を行うとの発表がなされる
- その後、会見の開始時間が順延される
その間にTwitter上で"#ObamaGuesses"というハッシュタグが登場し、大統領が何を話すのか憶測が飛び交うことに
- 午後10時24分、ドナルド・ラムズフェルド前国防総長官の補佐官キース・アーバーン氏が「信頼できる筋からの情報によると、ビン・ラディン殺害に成功したらしい」とツイート
彼はその7分後に「みんな落ち着いて、大統領の会見を待とう
誤報かただのウワサかもしれない」とツイートするものの、ビン・ラディン死亡?のツイートはたちまちリツイートされ、Twitter上を駆け巡る
- 午後10時32分、CBSニュースのプロデューサー、ジル・ジャクソン氏が「下院情報委員会の補佐官がウサマ・ビン・ラディン死亡を認める、遺体も確保」と後追いツイート
- さらに午後10時40分、 FOXニュースのコメンテーター、アンドリュー・レヴィ氏が「FOXニュースがビン・ラディン死亡を確認」とツイート
- その後テレビ等でも速報が流れ、大統領の会見が依然開かれないまま、午後11時までに「ビン・ラディン死亡」の報道が各メディアで行われることに
- 午後11時35分(日本時間5月2日午後0時35分)、オバマ大統領が演説を行い、ビン・ラディン死亡を公式に発表
きっかけとなったのはキース・アーバーン氏が投じた1件のツイートでしたが、そこから無数の人々に伝わると同時に補足情報が追加され、TechCrunchの言葉を借りれば「このニュースはまだ発表されていないのに、すでに古くなってしまった」という状況が生まれたわけですね
Twitterの速報性についてはこれまでに何度も指摘されてきましたが、特に米国ではその価値がメディア関係者にも認められ、Twitter上の速報や話題がすぐにMSM(メインストリーム・メディア)へと還元される体制が整っているように感じます
また若干うがった見方かもしれませんが、自社サイトで誤報を流すわけにはいかない(従って速報を流すことに慎重にならざるを得ない)という姿勢の裏返しとして、記者やプロデューサーが個人として発信するソーシャルメディア上では、裏取りされていない情報もある程度スピード重視で言及して行くという姿勢も見て取れるのではないでしょうか
いずれにせよ、まるで緊急地震速報のように、これからメディアを席巻する話題を先んじて教えてくれる存在として、Twitterを始めとするリアルタイムウェブ+ソーシャルメディアが確立されたことを改めて感じさせる一件でした
ウサマ・ビン・ラディン死亡のニュース、リークはTwitterから - シロクマ日報 - BLOGOS(ブロゴス) - livedoor ニュース