「直ちに」は「今の状況が続けば」の意味 枝野長官が苦しい釈明
http://www.j-cast.com/2011/05/20096160.html枝野長官、面白い釈明をしていますが、ここは「はぁ?」とか、「広辞苑だとさ・・・」とかいって、その対応の稚拙さに突っ込む場面ではありません。こういう解釈の問題というのは自衛隊と憲法9条についてを例示するまでもなく、色々な考え方があるのでどうしようもありません。それよりもずっと重要なのは、今回枝野長官が示した解釈に沿って、政府に対してきちんとした要求を突きつけることです。では、どんな要求を突きつけるかですが、今一度、長官の解釈を見てみます。
「『直ちに影響を及ぼすものではない』という表現を使っていたのは、原発の状況が流動的であったということ。つまり、さらに状況が悪化する可能性が高い、あるいは、その可能性が十分にある状況のもとで、したがって、原発の状況が現状であるならば、直ちには、影響するものではない」つまり、当時の現状が悪化しなかった現在においては、「影響は出ない」と断言しているわけです。今後、また原発が爆発して大気中に大量の放射能がばらまかれたりしない限り、健康に影響は出ないわけです。
今、僕達が危惧しているのは、東北や関東に降り注いだ放射能による健康被害です。ところがこの健康被害は、「これは放射能の影響です」と断定できないものです。例えば10万人あたり、もともと50人のがん患者が存在するところで、そのがん患者数が51人になったところで、影響はあるわけですが、誰が放射線による増加分の「1」なのかがわかりません。しかし、枝野長官は「影響はない」と断言しているわけですから、仮に1人でも増えたのであれば、政府はその責任を負うべきです。じゃぁ、誰に?ということは現在の科学技術では決めることができませんから、ア.がん患者全員に対して補償を行う、イ.がん患者増加分の補償を、がん患者全員で頭割りする、ウ.がん患者増加分プラスアルファをがん患者全員で頭割りする、ぐらいが考えられます。
会見で枝野長官に質問できる立場の方、一番適任なのは岩上安身氏だと思いますが、会見におきまして、是非、この点について、1.影響はないと断言しているのだから、仮に1人でも統計学上有意な影響が見られた場合には、全員に補償を行うことと、2.その場合は前述のア~ウの、どの対応をするつもりなのかの2点について確認していただきたいと思います。
ここは冷静に突っ込むと同時に、被害が統計でしか論じることのできない状況下において、万一被害が発生した場合にどう補償を行うのかを明確にしてもらう絶好のチャンスです。
どうやったら岩上氏に伝えられますかね。タイトルにとりあえず岩上氏のツイッターアカウントを追加しておきます。
「最先端似非(?)科学のリバネスって、隠蔽も素早いんだな!!」社長のブログ:チャンス到来