各社のマネタイズ特性を探るために,会員あたりの月売上高(以下、ARPU: Average Revenue per Userと省略)を比較をしてみたいこの表は,各サービスが会員一人あたり月にどのくらいの売上をあげているかを示している
例えばmixiでは、1会員につき、広告で49円/月(広告ARPU)、会員課金で10円/月(会員ARPU)、合計59円/月(総ARPU)の売上を上げたということを意味している広告ARPUで見ると、mixiはニコニコ動画に対して約10倍となっているが、金額差は44円/月と小さい
それに対して課金ARPUでは、モバゲーがやはりニコニコ動画の約10倍、金額差で326円/月をつけており、会員課金の差が直接業績の明暗に結びついていることがわかる
これは、会員ARPUのここ1年間の推移をグラフ化したものだ
そもそも会員ARPUは短期間で大きく変動しにくい指標ではあるが、この1年間のモバゲー会員のARPU、特に会員課金ARPUは、なんと2.5倍に急伸していることがわかる伸びはじめのタイミングは、モバゲーがオープン化に先立ち、自社ゲームを複数投入したタイミングだ
特に日本最大のヒットゲーム「怪盗ロワイヤル」は、オープン後も地道なチューニングを継続することで課金ユーザー比率や顧客単価を高めたことで知られている
Zynga最大の差別化要因もチューニング技術にあると言われているが、モバゲーのARPUと比較すると1/10以下(Facebookと国内携帯コンテンツの差も大きい)であり、世界でも傑出したマネタイズノウハウを保有していることが推測できる・ 「怪盗ロワイヤル」の舞台裏 - DeNA大塚氏インタビュー (8/5)
ただし、モバゲーの会員ARPUもページビューと同様、成長の限界に近づいている
したがって、モバゲーが今後も成長を続けるためには、クロスデバイス(PCやスマートフォンへの進出)やクロスボーダー(英語圏や中国への進出)が必須となることがわかる
これはGREEも同様であり、今後はげしい陣取り合戦がくりひろげられることが予想される
【2010年11月最新版】直近決算発表に基づくmixi、GREE、モバゲーの業績比較 ~ Amebaとニコニコ動画もあわせてチェック:In the looop:ITmedia オルタナティブ・ブログ