日本に届いたフォールアウトは、主に次の3つに分類できます:
・1949~1963年の米ソ核実験
・1964~1981年の中国核実験
・1986年のチェルノブイリ
これらの放射能の測定値は、以下のように公表されています:
・フォールアウトのうちセシウム137, ストロンチウム60の濃度(1957-2003)
・大気中の放射性核種濃度(1962-1986)
たとえば、広島の「黒い雨」が降った地域には、放射性物質の痕跡が残されていました
しかしその多くは、核実験のフォールアウトにより上書きされてしまって、現在はわからなくなっています
そのため「黒い雨」を調査している科学者は、1945年以降でかつ、大気核実験の始まる1949年以前に建てられた家の床下からサンプルを採取して、研究を進められています幾度となく行われた核実験によって受けた被曝線量は、次のように計算されています:
日本では、合計で4.4mSvとなっています
しかし、これも一般の基準では健康影響のないレベルであり、日本において核実験フォールアウトの影響による健康被害は(もしかしたらあったのかも知れませんが)、確認されていません
【寄稿】核実験フォールアウトとの比較:一瀬昌嗣・神戸高専准教授 | サイエンス・メディア・センター