フラット化する世界(上)

フラット化する世界(上)
トーマス・フリードマン(2006)

□「オープンソーシングとは、要するにピアレビュー(科学者同士の相互技術評価)による科学なんだ」(マーク・アンドリーセン)

□在庫を情報に換えること

□仕入れ引き延ばし・・・ぎりぎりの瞬間まで製品に付加価値を加えるのを引き延ばす・・・デルは、客がいないのにコンピュータを製造するということをしない

□世界の知識のすべてを・・・誰でも、いつ、どこでも手に入れられるという概念ほどフラット化の大きな要因はほかにはない

□「コンピュータが使えないか、使う機会がなければ、グーグルは使えない。でもそれさえあれば、文字を打ち込むだけで誰でも使える、というところまで差別をなくした」(エリック・シュミット)

□インフォーミングは、アップローディング、アウトソーシング、インソーシング、サプライチェーン、オフショアリングの個人版といえる。インフォーミングは、個人に・・・情報、知識、エンターテインメントのサプライチェーンを創りあげて展開する能力をあたえる。インフォーミングは自分との共同作業でもある

□インフォーミングは友人、仲間、共同作業者を探すことでもある。国や文化の境界を越えたグローバルなコミュニティの形成を促進する

□「グーグルがある世界では、評判がつねについてきて、自分が立ち寄るところに先回りする。評判が自分に先行する。・・・『つねに真実を語りなさい』とマーク・トウェインはいった。『そうすれば、自分のいったことを思い出そうとする必要もない』」(ドブ・シードマン)

□第一の集束

□「互いを補うという性質の品物がある・・・紙があれば鉛筆が役立つのと同じだ。一方が増えれば、もう一方も増え、一方の質が高まれば、もう一方の質も高まり、生産性が上がる。互いを補う品物の同時改善の原則として知られる」(ポール・ローマー)

□富と権力は、三つの基本的な物事を押さえている国、企業、個人のもとで自然に生じるようになる。・・・フラットな世界のプラットホームに接続するインフラ、このプラットホームを徹底的に活用するイノベーションを推進するような教育、そしてこのプラットホームの利点を最大に引き出しつつ欠点を最小限に抑えるような統治体制

□多様な形態の共同作業

□共同作業インターフェイス

□第二の集束

□瞬時に接続する水平な新サプライチェーン・マネジメント

□水平化

□10のフラット化要因の集束は、フラット化した世界を最大限に利用するビジネス手法とスキルを組み合わせた集束を生み出す。そしてその二つが互いを強化する

□指揮・統制ではなく水平の接続と共同作業が重要

□「クライアントのためにバリューを創出するようなソリューションは、一企業どころか、従来の企業統合内にも存在しない。差別化した特性のものでなければならないからだ。そこでわれわれはグループ全体を見渡し、特定のクライアントに最適のメディア担当、最適のブランド戦略担当、最適の広告担当の人間のを拾い集める」(アレン・アダムソン)

□第三の集束

□開放

□フリー・マーケットゲーム

□世界が、付加価値を生み出すための垂直な-指揮・統制(コマンド&コントロール)-システムから、バリューが自然と生まれる水平な-接続・共同作業(コネクト&コラボレート)-システムのモデルに移行

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